第65回ＮＨＫ杯テレビ将棋トーナメント。
本日の対局は『丸山忠久 九段 vs 宮田敦史 六段』。
今日は解説者に釣られてメモを書いていたので記事に起こしましょう。
そして、その解説者はと言うと、渡辺明棋王でございます。
渡辺さんの解説は大好きなので必見です。楽しみです。
対局者の宮田君と同門なので「もしかしたら」と少し期待していましたが、
嬉しいですねえ。
対局の見どころとしては、序盤巧者の丸山さん、終盤力のある宮田君、
どちらが力を発揮する展開になるか、という点と、
先手の丸山さんが得意とする角換わりを後手の宮田君が受けるか否か、注目です。
先手：丸山忠久 九段
後手：宮田敦史 六段
２六歩、８四歩、７六歩、８五歩、７七角、３四歩。
後手は変化せず。角換わり対策を用意ということでしょう。
８八銀、３二金、７八金、４二銀、２二角成、同金。
３八銀、６二銀、４六歩、６四歩、４七銀、６三銀。
６八玉、３二金、７七銀、５二金、５八金、４一玉。
９六歩、９四歩、１六歩、１四歩、３六歩、３一玉。
７九玉、７四歩、５六銀、５四銀、４五歩、６五歩。
お互いに右銀が上がり、相腰掛け銀となりました。
この腰掛ける直前の後手の７四歩が少し珍しい手で、
先手の４五歩を誘発して、狙いの進行へ。
４六角打、７三角打、同角成、同桂、４六角打、６三金。
後手は手に乗って駒を進めます。力強く６三金。
３七桂、６四角打、同角、同金、４六角打、６二飛。
本日３度目の角交換。先手はおかわりの４六角打。
渡辺さんは、小学生時代に丸山さんと指導対局の機会があったそうで、
その時に、飛車落ちにも関わらず、丸山さんが角交換をしてきたの印象的だったようで、
丸山さんの角換わりというと「それを思い出す」と言っていました。
ここで対戦成績。丸山九段２勝。宮田六段０勝。
いずれも戦型は角換わりだったそうです。
４七金、２二角打、２五歩、５五金、２四歩、同歩。
先手陣を睨む、後手の２二角打を見て、局面は激しくなっていきます。
同角、２三歩打、４二角成、同玉、７五歩、５六金。
先手は早々に角切りを決断。攻める先手、受ける後手。
同金、６四角打、２七飛、７五角、８三金打、６四角。
８四銀打、８二銀打、同金、同飛、８三銀打、８一飛。
先手は８三金打、８四銀打と、惜しみなく金銀を左辺に投入して攻めます。
７三銀不成、同角、７二銀成、２六銀打、２九飛、３七角成。
宮田君はここで考慮時間が０分に。ここから３０秒で差し切れるのか。
後手は馬を作り、先手は飛車を取る展開へ。
８一成銀、３三玉、７二飛打、３一金、４六桂打、２八金打。
入玉含みの３三玉。更に２八金打とした局面では、
後手の入玉が止まらなそうな形となり、先手は忙しい展開に。
６九飛、２四玉、５四桂、同歩、９一成銀、５五歩。
２二飛成、同金、４六角打、３五桂打、３七角、同銀不成。
先手は飛車を角に換え、後手玉に迫っていきます。後手は秒読みでも的確な受け。
７三角打、４七角打、４九飛、５八角成、５五角成、２七桂成。
後手は入玉での安全勝ちではなく、先手玉を詰ましに行くようです。
５八角成は駒音高く、本日一番の力強い手つき。
６九飛、同馬、同玉、２九飛打、５九香打、４九飛打。
後手は二枚飛車で先手玉に迫ります。
６八銀、４八銀不成、７九玉、５九銀不成、４六角打、２五玉。
後手の２五玉を見て、ここで先手が投了。
以上、１１４手で宮田六段の勝ちとなりました。
一局を通しては、渡辺さんも言っていましたが、途中まで先手が指せそうに見えましたが、
後手の入玉への運びが絶妙だった印象です。秒読みで指している時間が長かったにも関わらず、
慌てるそぶり一つ見せず、指しきったのは流石の宮田君でしたね。お見事でした。
次回の対局は『藤原直哉 七段 vs 佐々木勇気 五段』。
佐々木君は今一番好きな棋士なので、今期もNHK杯での活躍を期待です。
解説は福崎文吾九段。
話がとても面白いので、こちらも楽しみですね。
それでは、また来週。
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