第64回NHK杯テレビ将棋トーナメント。
本日の対局は『飯塚祐紀 七段vs屋敷伸之 九段』
三回戦もラストとなりました。最後のイスを勝ち取るのはどちらか。
解説は野月浩貴七段。
英語が堪能らしく、世界の東で西で将棋普及イベントがある際に、声が掛かる事が多いそうです。
いつか将棋にも外国人のプロ棋士が誕生する日がくるのでしょうか。
対局前インタビューに対するコメントは、両者共に模範的な内容だったので省略。
棋譜は既に公式に上がっているので下記リンクより
http://cgi2.nhk.or.jp/goshogi/kifu/sgs.cgi?d=20150125
2週続けて時間が取れず、リンクの形にしましたが、
来週はいつも通りの形とタイミングで掲載予定です。
戦型は角交換。
ただ、交換してからの後手の差し回しが意欲的というか珍しい形で、
「角交換に5筋を突くな」と言う格言も何のその。
対戦成績は飯塚七段3勝、屋敷九段8勝。
屋敷さんは努力を人に見せない人で、インタビューでも「一日10分ぐらい」
「新聞の詰め将棋を解くぐらい」ととぼけたりするのですが、
野月君は「最新形も知ってるし、こっそり勉強してます」とつっこんでました。
将棋は、工夫の後手に対して先手が自然に応じていく形で、
どこかに誤算があったのか、じょじょに後手の方が指すのに苦労する展開に。
飯塚さんは座布団のずいぶん後ろの方に座っていますね。
自然と良くなっていった先手は、69手目で7一角打と踏み込みます。
野月君曰く「渾身の一着」。
「先手がこのまま押しきるか」というところでしたが、仕留めきれず。
後手からの反撃が始まり、屋敷さんの猛烈な追い上げ。
かなり差を詰めたように見えましたが、紙一重の差は保たれていたようで、
最後は123手で屋敷九段が投了。飯塚七段の勝ちとなりました。
これを読み上げの環那さん
「122手で先手の勝ちとなりました」
と盛大にミス。
特に大盤でフォローされることもなく、放送はこのまま終了へ。
普段から読み上げでのミスは多かったですけど、
これは棋士として違和感があって気づきそうなもんですけどねえ。
この記事を書くにあたって、NHK杯の公式棋譜ページを開いたら、
手数の誤りを訂正するテキストがありました。
これも何だかって感じで、NHK杯の放送は録画で編集してあるだけに、
ミスした部分にテロップを入れてあげれば良かったと思うんですけど、
あえて入れなかった理由があるのでしょうか。
大盤でもあえてフォローしなかったように見えますし、
これは猛省してください、というメッセージかもしれませんね。
次回の対局は『行方尚史 八段vs佐々木勇気 五段』。
いよいよ、ここから準々決勝となります。
今大会で一番の活躍を見せていると言っても過言ではない佐々木五段が行方九段も撃破なるか。
解説は村山慈明七段。
「序盤は村山に聞け」と言いますが、序盤だけでなく中盤終盤、
プライベートな話と色々と聞いてもらいましょう。
【先週のNHK杯】
NHK杯『藤井猛 九段vs行方尚史 八段』気合の両雄!妥協なき序盤戦
【翌週のNHK杯】
NHK杯『佐々木勇気 五段vs行方尚史 八段』大駒乱れ飛ぶ!決着は終盤力で
【飯塚七段の二回戦】
NHK杯『飯塚祐紀 七段vs西川和宏 五段』重厚vs粘りの対決は相穴熊となり
【屋敷九段の二回戦】
NHK杯『屋敷伸之 九段vs山崎隆之 八段』山ちゃん絶口調?夢見がち?病気なの?平常運転ですっ
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