仕事でメールを使用していると、疑問に思うこと。ありますよね。
表題、標題、掲題、首題、はたしてどれがどう違うのか?
インターネットの辞書もいいですが。ここは敢えて、アナログの辞書で調べてみました(『アナログの辞書』って何だ…)
自宅にある辞書を引っ張り出す。
十年くらい前に、「やっぱ辞書あった方が良いかな」と思い直し、古本屋で買ったもの。学校で使用するあのサイズ。まずは、いつ発行された辞書なのか? 裏表紙を開く。
小学館 – 現代国語例解辞典 – 昭和60年発行
1985年。なかなかの古さ。しかしその方が逆に良いかもしれない。
しかし良く見ると「辞書」ではなく「辞典」とある。でも、「ねぇ、ちょっとその 辞典 貸して」とは聞いたことが無い。別の疑問が湧いてきたが、ここでは置いときます。
では「本題」に入りましょう。
▨ 表題(標題):書物や文章、講演、演劇等の題。
例文「表題を掲げる、付ける」「論文、講演の表題」
▨ 掲題:記載なし
▨ 首題:手紙や通達書などの初めに書いてある題目。
例文「首題についての会議」
それぞれの気になった点。
最初の点は、メールは手紙でもあるので「首題」が意味的にはすんなり当てはまりますね。しかし「首題」は一番意味が正しい一方、それほど見掛けないし、何だかものすごいことをメールで伝えているかの様にも感じてしまいます。
2つ目の点は、良く見掛ける「表題」と「標題」がひとつにまとめられていること。
そして、「標題」には(括弧)が付けられているのを考えると、優先度は「表題」のようである。
ならば、と「表」「標」で調べてみる。
表:物事の外側、前方、上部に現れた部分。第一に重んずべきことや、公式、正式のこと。
標:しるし、しるす、まと、記号。
メールは書物でも演劇でもないので「件名」の代わりに使えるのか疑問でしたが、ここで「表題 / 標題」が 可○ であるようにも思えました。
最後の気になった点は、たまに見掛ける「掲題」が辞書になかったこと。しかも「表題」の例文で「表題を掲げる」とある。
だったら「掲題を掲げる」って言ったらどうなるのかな?とふと頭によぎる。掲げ過ぎである。そして考え過ぎである。
まとめ
▨ メールの「件名」にもっとも当てはまり、意味が正しいのは「首題」
▨ 「表題 / 標題」は、時代の流れとともに十分に世の中に浸透している様なので「あり」かもしれない
▨ 「掲題」はそもそも辞書にない。が、その意味合いとして一般的に認知され、そのうち辞書に記載されるかもしれない
▨ 結局、どれを使っても意味は通じる社会になっている
※この記事の内容はあくまでも個人的な見解であり、1985年発行の「辞書」を参考にしました