チームの理想形が見えず、試行錯誤が続くドルトムント。
苦戦が続く中でも勝ち点を積み上げ続けて、バイエルンとの勝ち点8差を死守してきました。
バイエルンはCL、ドルトムントはEL、リーグ戦もミッドウィーク開催があり、
どちらも過密日程が続いています。
今日のドルトムントvsバイエルンを前に、ミッドウィークでバイエルンがマインツ相手に
今期ホーム初黒星を喫するというサプライズ。
これで勝ち点差が5となり、今日の試合がぐっと面白く。
ドルトムントは勝つのみ。大一番となりました。
最近のドルトムントは、様々な選手を起用したり、システムを変更したりと
今日もスタメンが読み切れないところ。
そのスタメンは、GKがビュルキ。DFが右からピシュチェク、ベンダー、フンメルス。
中盤が右サイドにドゥルム。中にギュンドアン、ヴァイグル、左にシュメルツアー。
トップ下にムリヒタリンで、2TOPにロイスとオーバメヤンでした。
ミッドウィークに久々の出番で活躍していたカストロが先発するか注目でしたが、
ジョーカーのようです。交代選手は前ならラモス、前目はカストロ、ボランチならシャヒンと
いるのもあってか、香川はベンチ外となりました。
先週末の試合で先発した際に、その前のミッドウィークから連戦だったとはいえ、
フリーな状態からの酷いパスミスが何本かあり、前半で交代となったのが響いていると思います。
パス交換しながら崩そうとしたり、姿勢は良かったのですが、コンディション的にか、
パフォーマンス的には残念な結果でしたね。
ドルトムントのフォーメーションは3バックで一応書きましたが、
両サイドがバックラインまで下がることも良くあるので、5バックとも言えます。
シーズン前半の直接対決では、バイエルンに強さを見せつけられ、
ドルトムントは5失点と完敗だっただけに、今日の試合も怖いのが正直なところ。
試合開始。まず、目についたのはドルトムントの守備。
クロップ監督時代のゲーゲンプレスを彷彿させる、出足の良い連動したプレスを展開。
今期のドルトムントはこんなサッカーをやっていなかったので驚きです。
このプレスが非常に利いていて、中盤で奪ってカウンターになるシーンが再三ありました。
ただ、いつもやっていないのと、連戦なのもあり、先制点が取れないと、
後半落ちてくる可能性が高そうですね。今日は右に入っているドゥルムが結構良いかも。
ドルトムントはカウンターを主体にチャンスを作り、オーバメヤン、ロイス、ドゥルムに
惜しいシーンがありました。今日は珍しく良い感じにチーム全体が機能している中、
ロイスが乗れてなかったのが残念でしたねえ。
いつものロイスのトラップや決定力があれば、というシーンが幾つかあっただけに惜しい。
対するバイエルンは、左サイドに開いていたコスタがクロスで2回の決定機を演出。
ミュラーとビダルのシュートが枠外で何とかなりましたが、コスタ恐るべし。
そのコスタが今度はカウンターで抜け出して、残すはキーパーのみ。
コスタのシュート。これをビュルキが足に当てて止めるビックセーブを見せます。
ウィンターブレイク明けのドルトムントは面白くない試合が多かったのですが、
今日は大一番にふさわしい素晴らしいゲーム、応援したくなる展開に、
思わず「いけいけー」とカウンターのシーンで応援してました。
ロッベンの中へ切り込んでからの左足シュートはエリア外からでも相変わらず怖いですねえ。
バイエルンは連戦の疲れなのか、フィニッシュなど攻撃陣が精彩を欠いているように感じます。
コーナーキックから、またもビダルがヘディングシュート。これも枠外で助かりました。
ドルトムントは前半終盤辺りからムヒタリアンに精彩を欠くプレーが多くなり、
ここに来て、連戦の疲れが出てきてしまったんじゃ疑惑が。
試合はスコアレスのまま前半終了。
お互いにメンバー交代無しで後半が始まりました。
ハーフタイムに指示があったのか、バイエルンはバックラインから落ち着いてボールを
回す形をとり、ドルトムントを走らせます。
これも利いてか、前半から飛ばしているのもあり、後半のドルトムントは終始5バック状態に。
前半はプレスから高い位置で奪ってのカウンターでチャンスを作っていただけに、
後半は少ないチャンスをものにする必要がありそうです。
少なくてもチャンスはくるもので、オーバメヤンがDFの裏でボールを受けて、右足でシュート。
ビッグチャンスでしたが、ここはノイアーのファインセーブに阻まれます。
バイエルンにもチャンス。CKから混戦の中、ビダルがゴール正面から右足でシュート。
これをGKのビュルキが近距離からのシュートながらも手に当てて、バーに当たったボールは
弾き返されました。今日はビュルキ当たってます。
バイエルンはコスタを下げて、リベリーを投入。
ドルトムントは疲労からか、次第にカウンターも形にならなくなっていきます。
バイエルンの後半の試合運びは「引き分けでも」というのが見え隠れしますね。
後半も後半で、ドルトムントは1枚目の交代。
ロイスを下げて、ラモスを入れます。
そのラモスにチャンス。
右サイドを抜け出したオーバメヤンがクロス。
これをファーでフリーのラモスがダイビングヘッド!
シュートは普通に惜しくない枠外へ。うん、ラモスだからしょうがない。
残り時間が少なくなってきて、引き分けでOKのバイエルン。
勝たなきゃいけないドルトムント。プレスをかけなきゃ行けないドルトムント。
追えないドルトムント。
ここでドルトムントはギュンドアンを下げて、シャヒンが入ります。
タイムアップが迫る中、最後のラッシュもなく、ボールを下げたところで試合終了のホイッスル。
頂上決戦は0-0のスコアレスドローとなりました。
お互いに連戦の疲労があったものの、好ゲームとなり、
ドルトムントとしては、見た中では今期1、2の良い試合だったのではないかと思います。
ただ、交代カードを残して、最後のラッシュもなく、
リスクを取らなかったように見えた采配には、だいぶ不満です。
前半戦の雪辱、ペップ体制最後のバイエルン、勝ってほしかったですねえ。
試合終了後は、ペップがピッチ上で、選手たちに厳しい表情で何か言っているのが印象的でした。
めっちゃ怒ってますがなっ。そして、その後、抱きしめる。
ブンテスリーガはバイエルンが2つ3つ転ぶのを待つだけという
あまり面白くない状態となってしまったので、今日のような良いサッカーで
更に良くなっていくのと、ELを楽しみにですかね。
ELの次はプレミアリーグで2位につけるトットナムが相手だけに、
昨日までのドルトムントだったら厳しいかなと思っていましたが、
今日のサッカーを見たら、とても楽しみになってきました。
香川に関しては、いまのフォーメーションが主体になっていくと、
ムヒタリアンとポジションを争うか、1トップ2シャドーのような形があれば、
シャドーの1枠を争う形でしょうか。
香川に限らず、各ポジション、これからも競争が続くと思うので、
それがチーム力の向上に繋がることを期待します。
それでは良い日曜日を。