日本が生んだ良く働く自動車「軽トラ」がアメリカ合衆国で大人気。現地でも「kei truck」で通じるくらいだそうです。なんで??しかも中古??
まずその見た目。サイズが小さいし、さらにヘッドライトが丸いタイプなら「ロボット」みたいでかわいらしいから。そしてそのルックスはめずらしさのあまり、ちょっとドライブでもしようものならスポーツカー並に周囲の人々の注目を集める!と、ある薬剤師の男性。仕事とは関係なく、単純にお気に入りのご様子。
Yes, あの丸いヘッドライトのやつ、街で見掛けると見ちゃいますね。
また軽トラの大きな特徴の1つは、改造しやすいという点にもあるらしい。テキサス州の男性2人組(2台)は車体を薄いベージュに塗装し、バンパーにはいざという時の脱出用のウィンチ、後部外側には箱を設置。その箱は、運転席にあるリモコンで操作すると何やらビー玉大の白っぽいツブツブがぱらぱらと落ちる。何かと言うと、箱からはエサが撒ける仕組みになっていました。ハンティング用に軽トラを改造したとのこと。荷台には狩り用の弓を置ける様にもしていました。
しかも、タイヤはオフロード用の凸凹したタイプ。車体が軽いこともあり、「コイツはどんな道でも走れるからな!」という意見。その上、アメリカ車に比べてエンジン音が静かなため、乗車したまま獲物までの距離をぐっと縮めることを可能にしている。当然、狩った獲物は荷台に載せられますしね。
「これほど良い買い物をしたことはないぜ!日本人は良いもの持ってんな!」と満足げに微笑むテキサスオトコ。関係ないけど、なぜかアメリカ人の翻訳って「〜だぜ」とか「〜!」が似合いますね。
人気の背景には、合衆国の法律も関係していました。原則として「製造から25年を過ぎた車であれば、自由に輸入が許されている」そうです。だから、中古の軽トラ、なんですね。
かつて、日本〜アメリカ間の自動車貿易で日本車ばかりがアメリカに流入していたことが問題で、アメリカ人たちが日本車をデカイハンマーでたたき壊している数十年前の映像を見た方も多いと思いますが…何なんでしょうか。ふしぎな気持ちです。
専門店までありました。敷地内にズラリとおもちゃみたいに並ぶホワイトな軽トラック達。
整備用の大きな車庫には、メンテナンスのために軽トラ達が吊り下げられて宙に浮かぶ。こちらのお店では車本体だけでなく、エンジン等の中古部品まで日本から仕入れているそうです。
お店の男性曰く、「本当に修理がしやすいんだ。軽トラなら永遠に乗り続けられるよ!大好きだね!」
軽トラとその開発や製造に関わった人々にはうれしい限りです。
自分たちにとって当たり前のものが、世界ではすごく評価されている。結構ある話です。
日本製のものは便利で使いやすい、そして長持ちする。それは使い手のこと、つまり相手のことをまず考える国民性によるものでしょうね。日本人はもっと我を出すべきという意見もありますが。
はてさて、これから日本人は何を作って、あるいは何を活かしていくのでしょうか。
参照元:NHK「所さん!大変ですよ」3月9日放送 – 不思議すぎるクールジャパン